化学メーカーの「工務部」の仕事内容は、設備の定期修理・メンテナンス、工場や設備の設計と導入、設備トラブル対応です。必要な資格は、学士号以上の学位です。必要なスキルは、技術的知識、プロジェクトマネジメントスキルです。仕事の魅力は、社会貢献でき、仕事のスケールが大きいことです。仕事の大変なところは、緊急対応や、プロジェクトマネジメントが難しいことです。社内キャリア、就職・転職情報についても紹介します。
化学メーカーで研究、生産技術、工場管理の業務をし、多くの部署と仕事をしてきました。その経験から各部署の仕事内容を紹介します。リクルーターの仕事もしています。
仕事内容概要
設備の定期修理・メンテナンス
化学メーカーの製造設備は数年に一回、大規模メンテナンスである定期修理を行います。工務部は、定期修理を計画し実行します。自社の工務部だけでできないことは、社外の建設会社、設備メーカーと協力して実行します。
日々の設備点検やメンテナンスといった設備保全も重要な仕事です。
工場や設備の設計と導入
製造部から工場や設備の設計思想を聞き取り、これをもとに工場や設備の設計をします。設備能力、安全性、自動化、操作性、メンテナンス性を考慮して設計します。設計した工場や設備を建設会社、設備メーカーと協力して導入します。
化学工場の工事の際は様々な法律に配慮します。例えば、消防法、労安法、工場立地法、建設基準法、港湾法、水質汚濁法などです。これらの法規制に対応することも求められます。
設備トラブル対応
急な設備トラブルが発生した場合は故障原因を見つけ出し、迅速かつ適切な対策を講じます。
必要な資格
学士号以上の学位
機械、電気といった工学系の分野の知識が必要です。
必要なスキル
技術的知識
製造設備やプロセスに関する深い理解が必要です。また、トラブル発生時に即座に対処し、効果的な解決策を見つける能力が求められます。
プロジェクトマネジメントスキル
製造設備の導入やメンテナンスの際は、社内の製造部だけでなく、社外の建設会社、設備メーカー、監督官庁とコミュニケーションをとりながら、スケジュール管理して仕事を進めます。プロジェクトマネジメントスキルが必要です。
仕事の魅力
社会貢献
自分の手掛けた設備で製造された製品が販売されて世の中の役に立つ喜びを味わえます。
仕事の大きさ
設備の導入や更新は億単位の投資になります。スケールの大きな仕事が魅力です。
仕事の大変なところ
緊急対応
トラブルが発生した際に迅速な対応が求められます。工場の製造は止まる時間が長いほど損害が膨らむため、ストレスがかかります。
トラブルが発生してしまった場合、今後は同じトラブルを発生させないような対策を立てることが重要です。
プロジェクトマネジメントの難易度
社内の製造部だけでなく、社外の建設会社、設備メーカー、監督官庁と関係者が多いプロジェクトのため、利害調整やスケジュール管理の難易度が高いです。
利害調整は、まずは双方の意見を良く聞き取ることが基本です。どちらもが納得できる落としどころを見つけることで解決していきます。部署間調整する能力はマネジメントに進む場合に必須のスキルです。そのスキルを身につけるチャンスが来たととらえましょう。
社内キャリア
工務部は他部署との異動が少ないです。
工務部のまま、専門を極める人や管理職として部長などマネジメントの道を進む人もいます。
就職・転職
入社
大学新卒で工務部に配属される人は、電気、機械専攻といった工学系の人が多いです。
他社から転職してくる人もいます。実務経験があれば、選考時に有利に働きます。
転出
工務部の実務経験があれば、ほかの化学メーカーの工務部への転職に有利に働きます。
工務部は化学メーカーの中では化学専門ではない、言い換えると化学以外の製造業との間でも転職しやすい職種です。
まとめ
この記事では化学メーカーの工務部の仕事内容を紹介しました。
ほかの職種の仕事内容は、別の記事「化学メーカーの仕事内容とは?」に一覧でまとめています。
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