化学メーカーの「製造部」の仕事内容は、製品の製造、作業手順の作成です。必要な資格は、監督者は学士号以上の学位取得者で、オペレーターは特にありません。必要なスキルは、技術的知識、安全意識です。仕事の魅力は、社会貢献、生産効率向上の創意工夫ができることです。仕事の大変なところは、できてあたりまえと思われることや、夜勤があることです。社内キャリア、就職・転職情報についても紹介します。
化学メーカーで研究、生産技術、工場管理の業務をし、多くの部署と仕事をしてきました。その経験から各部署の仕事内容を紹介します。リクルーターの仕事もしています。
仕事内容概要
製品の製造
製造部は、工場で製品を製造します。工場の現場で原料を仕込んだり設備を制御したり製品を取り出したりするオペレーターと、オペレーターを監督する監督職がいます。安全第一を徹底して仕事をします。
安全、高効率、高品質な製品を製造することを目標に、現場の作業環境や作業方法を改善することも仕事です。
作業手順の作成
監督職は安全性や品質確保のため守るべき手順をまとめた作業手順書を作成し、オペレーターが作業手順書通りできるように教育します。オペレーターは作業手順を順守して製造します。
ミスの種類によっては大きな事故やけがにつながるため、作業手順を守ることは重要です。
必要な資格
学士号以上の学位取得者
(監督職)化学、化学工学といった化学系の分野の知識が必要です。
(オペレーター)特に必要とはされません。
各種資格
(監督職、オペレーター共通)工場で作業するにあたり、持っているといい資格はいくつかあります。例えば、危険物取扱者、有機溶剤作業主任者、特定化学物質等作業主任者、高圧ガス製造保安責任者、フォークリフト運転技能者、クレーン運転士、玉掛技能者などです。
必要なスキル
技術的知識
製造設備やプロセスに関する理解が必要です。また、トラブル発生時に即座に対処し、効果的な解決策を見つける能力も求められます。
安全意識
化学メーカーの工場では大量の危険物を、高温や高圧など物理的に危険な状態で取り扱うことがあります。ちょっとした不注意が大きな災害につながるため、安全第一の意識を持って行動する必要があります。
仕事の魅力
社会貢献
自分が製造した製品が販売されて世の中の役に立つ喜びを味わえます。
生産効率向上の創意工夫
何年も同じ製品を製造し続けている工場であっても、生産効率向上に終わりはありません。工場は製造スケールが大きいため、収率を数パーセント上げると年間の利益を億単位で上げることもできる、やりがいのある仕事です。
仕事の大変なところ
できてあたりまえと思われる
化学メーカーの工場では同じ製品を繰り返し製造します。そのため、問題なく製造できて当たり前と思われています。たまに品質トラブルや設備トラブルを起こすと、大きな損害につながることがあり、非難される場合があります。
地道にトラブル低減の工夫を積み重ねて、安定に操業することが求められます。
夜勤がある
24時間体制で操業する工場の場合は、8時間勤務を3交代で回すので夜勤があります。夜勤当番が続くと疲れがたまります。夜勤当番の時は朝と昼によく寝て、疲れをためないようにしましょう。
社内キャリア
(監督職)製造部に異動してくる元は、研究や生産技術が多いです。
製造のまま、専門を極める人や管理職として部長などマネジメントの道を進む人もいます。
製造から異動する先は、生産技術、工場管理などの職種があります。
(オペレーター)オペレーターのスキルが上がって仕事を任せられるようになると、オペレーターの中のリーダー職になり、さらに監督職になることもあります。
就職・転職
入社
(監督職)大学新卒で製造に配属される人は、有機化学、無機化学、高分子化学、化学工学専攻といった化学系の人が多いです。
(オペレーター)特に学歴や資格は求められません。工業高校卒、高専卒、工学系の大卒の人がいます。化学メーカーのオペレーターは募集しても希望した人数が集まりにくく、常に募集しています。そのためオペレーターに応募する人は採用されやすいと言えます。
(監督職、オペレーター共通)他社から転職してくる人もいます。実務経験があれば、選考時に有利に働きます。
転出
製造部の実務経験があれば、ほかの化学メーカーの製造部への転職に有利に働きます。
まとめ
この記事では化学メーカーの製造部の仕事内容を紹介しました。
ほかの職種の仕事内容は、別の記事「化学メーカーの仕事内容とは?」に一覧でまとめています。
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