リチウムイオン電池「部材」の企業のシェアをまとめました。正極材、負極材、電解液、セパレータは中国企業が高いシェアを取っています。ここ数年で日本と韓国のシェアが下がり中国のシェアが上がる傾向となっています。
リチウムイオン電池「部材」の世界シェアとランキング
LFP系正極材
EV用正極材ではNMC系が多い時期がありましたが、2020年にBYDがLFP系を使用してエネルギー密度が高くコストを抑えたブレードバッテリーという電池を開発してからLFP系が増加し、2022年頃にNMC系を追い越し、2023年では中国で販売されるEVの2/3がLFP系になりました。企業別のシェアはあまり情報がありませんでしたが、ニュースからはBYDやCATLが性能の高いLFP系正極材を製造して両社で高いシェアを取っているようです(参考:JETRO-1、JETRO-2)。
NMC系正極材
NMC系正極材は日亜化学、ユミコア、LGケミカルのシェアが高いです。
負極材(グラファイト)
負極材は上位4社がすべて中国企業で、BTR(中国)、江西紫農(中国)、上海杉杉(中国)、広東凱金(中国)です。その次にレゾナックが続きます。三菱ケミカルも負極材を製造しています。
電解液
電解液も上位3社がすべて中国企業で、広州天賜(中国)、新宙邦(中国)、張家港国泰華栄(中国)です。その次にMUIS(日本)が続きます。
セパレータ
セパレータは上海エナジー(中国)がトップ企業で、旭化成(日本)、SK(韓国)、東レ(日本)の順となります。
まとめ
リチウムイオン電池「部材」の企業のシェアをまとめました。正極材、負極材、電解液、セパレータは中国企業が高いシェアを取っています。ここ数年で日本と韓国のシェアが下がり中国のシェアが上がる傾向となっています。
サプライチェーン全体(鉱物資源~部材~製品)を通して中国の影響力が強く、特に鉱物資源のグラファイト、リチウムイオン電池、EV完成車において高いシェアを持っています。
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