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【2024年】信越化学の将来性 企業分析・株価予想

信越化学 銘柄分析・企業分析
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信越化学は塩化ビニル樹脂やシリコンウエハーを主力製品とする、日本を代表する化学メーカーです。売上高と営業利益、営業利益率が増加しており、その結果として株価もおおむね右肩上がりで成長しています。株価予想としては計算上の平均値5473円、最大値8935円です(記事更新時点で)。

信越化学(銘柄コード:4063)は日経半導体株指数の構成銘柄です。

信越化学の企業データ

信越化学工業株式会社は、国内化学メーカーとして最大の時価総額および営業利益を誇る大手化学メーカーです。信越地方でカーバイドおよび石灰窒素の製造会社として発祥し、以降ケイ素および塩素化学を軸とした事業展開で発展しました。

売上高2兆8088億円
営業利益9982億円
営業利益率35.5%
ROE19.7%
自己資本比率81.8%
従業員数連結25,717人
平均年齢42.2歳
平均年間給与876万円
(出典:四季報 2023年度実績)

信越化学の事業分野

信越化学は4つの事業セグメントを展開し、塩化ビニル樹脂やシリコンウエハーなど、多くの世界トップシェア製品を有します。

  • 生活環境基盤材料事業:塩化ビニル樹脂(世界1位)、苛性ソーダ、ポバール
  • 電子材料事業:シリコンウエハー(世界1位)、合成石英(世界1位)、フォトマスクブランクス(世界2位)、フォトレジスト(世界2位)、封止材料
  • 機能材料事業:シリコーン樹脂(世界4位国内1位)、合成性フェロモン(世界1位)、メチルセルロース(世界2位
  • 加工・商事・技術サービス事業
信越化学の売上高・営業利益
(出典:信越化学 アニュアルレポート2023

シリコンとシリコーン樹脂は、名前は似ていますが別の化合物です。

シリコンはケイ素(Si)のことです。ケイ石(SiO2)を木炭などと一緒に電気炉で融解、還元してつくります。 シリコーンは、ケイ素(Si)と酸素(O)が繰り返し並ぶシロキサン結合を主鎖とする無機高分子です。ケイ石(SiO2)と水、メタノールを原料として、複雑な化学反応を加えて合成されます。

シリコンとシリコーン樹脂の違い

信越化学の特徴・強み

トップシェア

信越化学グループは、世界で高い市場シェアの製品群を供給し、収益力を向上させることで強固な財務基盤を築いています。

信越化学のトップシェア
(出典:信越化学 アニュアルレポート2023

高い収益力と強固な財務基盤

競争力のある製品群により高い収益性を実現しています。

  • 売上高営業利益率 35.5%
  • ROIC 33.6%
  • ROE 19.7%
  • 自己資本比率 81.8%

三位一体のモノづくり

信越化学は研究開発と製造工場が同一敷地内にあり、営業が得た顧客ニーズに対し、開発と製造が常にスムーズに連携できる三位一体の体制となっています。顧客ニーズに合わせた製品を迅速に開発するとともに、製造部門との連携のもと、工場設備を利用して品質の安定化と量産化へ向けての実践的な開発と試作を行っています。

事業ポートフォリオのバランスのよさ

汎用製品である塩化ビニル樹脂のほか、ハイテク製品である半導体シリコンウエハーや電子材料、さらに汎用製品とハイテク製品の中間の性質を持つシリコーンなどを生産しており、事業ポートフォリオのバランスがよく、市況や需給環境の変化に強い経営基盤を生み出しています。

信越化学の業績推移・将来性

信越化学はリーマンショックの年でも赤字にならない、業績の安定した企業です。さらに営業利益率が2010年以降右肩上がりに増加している高収益企業です。

信越化学の業績推移
(出典:IR BANKより著者作成)
売上高営業利益営業利益率当期純利益ROE自己資本比率株主資本1株配当
2008年度1,380,000287,10021%183,60013%75%1,400,000
2009年度1,200,000232,90019%154,70011%81%1,483,000
2010年度920,000117,20013%83,9006%81%1,525,00020
2011年度1,060,000149,20014%100,1007%80%1,583,00020
2012年度1,050,000149,40014%100,6007%80%1,642,00020
2013年度1,030,000157,00015%105,7007%82%1,679,00020
2014年度1,170,000173,80015%113,6006%81%1,754,00020
2015年度1,260,000195,30016%128,6007%80%1,841,00020
2016年度1,280,000208,50016%148,8007%81%1,946,00022
2017年度1,240,000238,60019%175,9008%80%2,076,00024
2018年度1,440,000336,80023%266,20011%81%2,290,00028
2019年度1,590,000403,70025%309,10013%81%2,437,00040
2020年度1,540,000406,00026%314,00012%82%2,654,00044
2021年度1,500,000392,20026%293,70010%83%2,852,00050
2022年度2,070,000676,30033%500,10015%82%3,226,00080
2023年度2,810,000998,20036%708,20018%83%3,535,000100
(出典:IR BANKより著者作成)

2024年4月、信越化学は半導体露光材料事業の拡大に向け、同事業で四番目の拠点となる工場を群馬県伊勢崎市に建設することを決定しました。(信越化学ニュースリリース

新工場ではフォトレジストや半導体露光材料の製造及び開発が行われます。信越化学のフォトレジストは世界シェア約2割先端品に限ると4割以上と言われていますが、さらに販売を伸ばしていく計画と予想できます。

信越化学の株価予想

信越化学の過去5年のPERレンジは、最小値9.3、平均値17.7、最大値28.9でした。EPS(1年後アナリスト予想)は309.2円です。

株価 = PER x EPS

PER:株価収益率、EPS:一株当たり当期純利益

上記の関係式から、株価予想は、最小値2875円、平均値5473円、最大値8935円です(記事更新時点で)。

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