世界の太陽電池の効率を記録したNRELのBest Research-Cell Efficiency Chartによると、2024年時点の有機薄膜太陽電池の変換効率の最高記録は19.2%です。
有機薄膜太陽電池の変換効率は、活性層構造の改良や、活性層化合物の改良によって向上してきました。どのような改良によって変換効率が向上してきたのか、化学的に説明します。
有機薄膜太陽電池とは?
一般的に普及している太陽電池であるシリコン系太陽電池は、シリコン半導体が太陽光を吸収しています。これに対して有機薄膜太陽電池は、有機化合物が太陽光を吸収して発電する太陽電池です。
有機化合物は電気を流さない絶縁体が多いですが、有機薄膜太陽電池の活性層にはπ共役系化合物という比較的電気を流しやすい有機化合物が利用されます。
有機化合物はアイデア次第で様々な種類を合成できる特徴があり、太陽電池の変換効率を向上させるために、何百ものドナー化合物やアクセプター化合物が開発され、様々な組み合わせを検討されてきました。
有機薄膜太陽電池が発電する仕組み
有機薄膜太陽電池が発電する仕組みを模式的に示します。有機薄膜太陽電池は、電極の間に電子供与体(ドナー)の有機半導体と、電子受容体(アクセプター)の有機半導体が挟まれた構造をしています。
まず、ドナー側で励起子が発生する場合を説明します。有機薄膜太陽電池に光を当てると、ドナーが光を吸収して励起子が発生します。発生した励起子がドナー/アクセプター界面(D/A界面)に移動して、そこでドナーからアクセプターに電子が移動して電荷分離状態を形成します。電荷分離すると、ドナーはカチオン(ホール)となり、アクセプターはアニオン(電子)となります。ホールが陽極に、電子が陰極にホッピング伝導することで、外部回路に電流が流れて発電します。
アクセプター側で励起子が発生する場合もほぼ同様です。アクセプターが光を吸収して励起子が発生し、発生した励起子がD/A界面に移動してドナーにホールが移動して電荷分離した後は、上記と同様の仕組みで外部回路に電流が流れて発電します。
また、エネルギーダイアグラムを用いて有機薄膜太陽電池の発電の仕組みを説明します。ドナーが励起されると、ドナーのHOMOにあった電子がドナーのLUMOに上がって励起状態になります。電子はエネルギーダイアグラムの上から下に移動する方が安定であるため、電子は励起子からアクセプターのLUMOに移動し(電荷分離)、さらに陰極まで移動します。ホールはエネルギーダイアグラムの下から上に移動する方が安定であるため、電荷分離後のホールは陽極に移動します。
この発電の仕組みから、変換効率の高い有機薄膜太陽電池を実現するためには以下の条件が必要とわかります。
- 有機半導体の吸収波長が太陽光の波長に合っていて効率よく吸収できること
- デバイス中の各化合物のHOMO、LUMO準位が適切なバランスをとっていること
- 有機半導体の短い励起子拡散長でもD/A界面に到達できるデバイス構造であること
- ドナー分子とアクセプター分子の電荷移動度が高いこと
活性層構造の改良
第1世代の有機薄膜太陽電池は、1種類の活性層を、異なる仕事関数の電極で挟み込んだものでした。しかしこの単層構造では効率的に励起子を電荷分離させることができず、変換効率は0.1%以下にとどまりました[1]。太陽光によって生成した励起子から電子を渡すアクセプターがなかったためです。
1986年、ドナー(D)として銅フタロシアニンを、アクセプター(A)としてペリレンテトラカルボン酸誘導体を使用したpnヘテロ接合構造が発表され、変換効率が約1%に向上しました[2]。しかし、ドナー/アクセプター界面(D/A界面)の面積が不十分で、励起子は効率的に電荷分離できませんでした。有機半導体の励起子拡散長が短いため、D/A界面のごく近傍で生成した励起子のみしか電荷分離できないことが原因です[3]。
1995年、D/A界面の面積を増大させる手法としてバルクヘテロ接合(BHJ)構造が発表されました[4]。BHJ構造は、活性層中のドナー分子の集合とアクセプター分子の集合が三次元的に入り組んだ構造で、ドナー分子とアクセプター分子を混合して塗布した後で自発的に生成します。BHJ構造は、入り組んだ構造によるD/A界面の面積の増加によって、有機半導体の短い励起子拡散長でもD/A界面に到達することができ、効率的に電荷分離できるようになったため変換効率が大幅に向上しました。この発見以降、高効率な有機薄膜太陽電池はすべてBHJ構造で作製されています。
このほかにも、電荷分離した電子とホールが電極に到達できる導線を持つ相互貫入構造が構想されています。理論的にはBHJ構造より優れていることが期待されていますが、相互貫入構造を形成することが困難で、高効率な事例はまだ実現されていません。
次は、活性層化合物のアクセプターとドナーに分けて、それぞれ改良されてきた経緯を説明します。
アクセプターの改良
アクセプター化合物は大きく2種類に分けることができます。2015年以前はPC61BMやPC71BMといったフラーレン系化合物が主流でした。その後、2015年に非フラーレンアクセプター(NFA)を使用した有機薄膜太陽電池が発表され、フラーレンと比較して太陽光の吸収効率が高く、電子移動度が高く、BHJ構造のモルフォロジーが改善されることがわかってきました[5]。この発表以降NFAへの注目度が高まり、有機薄膜太陽電池のアクセプターはフラーレン系化合物からNFAに移っていきました。
フラーレン系化合物
有機薄膜太陽電池に使用された初期のフラーレン系化合物は純粋なフラーレンでした。純粋なフラーレンは溶媒への溶解性やドナー化合物との混和性が悪く、変換効率は低い水準にとどまっていました。
1995年にフラーレンの溶解性を高めたPC61BMをベースにしたBHJ構造が発表[4]されて、変換効率が大きく改善してから、有機薄膜太陽電池への関心が高まりました。
フラーレン系化合物はさまざまな改良がされてきました。代表的なフラーレン系化合物であるPC61BMには、改良できる部分が4か所あります。1つ目はアリール基、2つ目はスペーサー(アルキル鎖長)、3つ目は末端エステル基、最後はフラーレンケージです。
NC61BMはP3HTと混合して素子を作成した場合、PC61BMと比較してVocが0.70V向上し、効率が向上しました(同じ条件で比較すると、3.80%から4.09%への向上)[6]。
PC61BMのアルキル鎖長の変化について、炭素数3~7のPC61BM誘導体(F1~F5)が検討されました。この中ではPC61BMより炭素数が1少ないF1がPC61BMより少し効率が高い結果(同じ条件で比較すると、3.5%から3.7%への向上)となりました[7]。F1~F5はLUMOレベルに差はみられませんでしたが、F1はモルフォロジーが改善され、PC61BMより約70%電子移動度が向上しており、この効果によって効率が向上しました。
PC61BMの末端エステル基に太陽光を吸収する部分構造を取り入れたフラーレンFが検討されました。FのLUMO準位はPC61BMと比較して0.2eV上昇し、特定の条件でPC61BM(2.93%)と比較して変換効率は4.23%に向上しました[8]。
2003年、PC61BMの太陽光の吸収率を上げるため、PC71BMが開発されました[9]。PC71BMを使用した太陽電池はPC61BMより変換効率を上げる効果があり、その後さまざまなドナー化合物と組み合わせて利用されました。
PC61BMの溶解度を改善したbisPC61BMは、溶解度とともにLUMO準位が0.1eV増加し、PC61BMと比較して変換効率が向上しました(同じ条件で比較すると、3.8%から4.5%への向上)[10]。
bisPC61BMの他にも可溶性を上げたICBAも開発されました。ICBAはLUMO準位が0.17eV増加し、PC61BMと比較して変換効率が向上しました(同じ条件で比較すると、3. 88%から5.44%への向上)[11]。
低分子NFA
フラーレンベースアクセプターには下に示すいくつかの欠点があります。
- 化学構造とエネルギー準位の調整幅が限られている
- 可視および近赤外スペクトル領域での吸収能力が低い
- PC71BM等の高性能フラーレンは合成コストが高い
これらの欠点を克服するために非フラーレンアクセプター(NFA)が開発されました。高効率なNFAに共通する構造的特徴は、アクセプター(A)とドナー(D)を結合させたA-D-Aタイプの化合物です。A-D-A型化合物は共役長が長く、バンドギャップが狭く、吸収波長が広いことが知られており、さらに適切なA-D-A骨格とアルキル基を組み合わせると、電荷移動が高い化合物が得られます。
2015年、フラーレンの代わりの新しいアクセプターとしてITICが報告されました。ITICは500〜800nmの範囲で強い吸収を示しました。PTB7-ThをドナーとしてITICを使用した有機薄膜太陽電池は、PC61BMと同等以上の変換効率を示しました(同じ条件で比較すると、6.1%から6.3%への向上)[12]。
NFAの太陽光を吸収できる特性を効果的に発揮させるため、ドナーの吸収波長とNFAの吸収波長をずらして幅広く太陽光を吸収する戦略がとられました。ドナー化合物をPTB7-Thに代えてPBDB-Tにすると、PBDB-TとITICの吸収波長が相補的となり、PC71BMより格段に高い効率を示しました(同じ条件で比較すると、7.5%から11.2%への向上)[13]。これは太陽光の吸収能力が低いフラーレンを、吸収能力の高いNFAに切り替える大きなメリットです。
ITICの発表以降、A-D-A型分子のNFAがフラーレンの代替となることが認識され、ITIC-Thなど、様々な類縁体が開発されました。
その後、新しいタイプの骨格のNFAとしてY6が発表されました。Y6もドナーとアクセプターを組み合わせた分子構造で、主骨格は平面構造をとっています。さらにITICは主骨格平面外方向に側鎖が出る構造でしたが、Y6は主骨格平面内方向に側鎖が出る構造のため、Y6同士が分子間で重なりやすくなり相互作用が強くなります。また、Y6は理想的なバンドギャップ1.33 eVを有しています。ドナー分子PBDB-T-2FとY6を組み合わせた太陽電池で17%を超える変換効率を達成できました[14]。
Y6の発表以降、LUMO準位の調整、溶解性の向上、電子輸送の向上を狙った様々な類縁体が開発されました。例えばBTP-4Clなどです。
高分子NFA
高分子ドナー+高分子NFAを利用したオールポリマー太陽電池には、構造の柔軟性、モルフォロジーの安定性、優れた加工性など、いくつかのユニークな利点があります。高分子NFAの繰り返し単位は一般的に、ペリレンジイミド(PDI)、ナフタレンジイミド(NDI)、ビチオフェンイミド(BTI)、B←N-架橋ビピリジン(BN-Py)や、低分子NFA構造が使用されてきました。
2007年、高い電子移動度を有するPDIユニットを高分子に組み込んだPDI-DTTを高分子NFAとして利用した太陽電池が発表されました[15]。新しいアイデアでしたが、変換効率は1.0%程度でそれほど高くありませんでした。
変換効率を向上させる工夫として、PDIユニットの平面性を上げるためのビニレンスペーサーを入れたPDI-Vが開発されました[16]。PDI-Vは7.6%まで変換効率が向上しました。
PDIと類似構造のNDIユニットを高分子に組み込んだN2200は、高い電子親和性、良好な電荷キャリア移動度、優れた熱安定性など、良好な特徴を持つ化合物でした。N2200は、0.85cm2/Vsという優れた電界効果電子移動度を持つ有機薄膜トランジスタとして以前に報告されていた化合物です。太陽電池に転用したところ4.1%の変換効率を示しました[17]。
その後、ドナー化合物やモルフォロジーの最適化によって、ドナーにPTzBI-Si、アクセプターとしてN2200を用いた太陽電池で11.76%を示す結果も出ています[18]。
低分子NFAの成功を高分子NFAに転用する試みとして、低分子NFA構造を繰り返し単位として利用したL14のような高分子NFAが各種検討されました。しかし、変換効率の観点では低分子NFAを超えることはありませんでした。
一般的に高分子化合物には、モルフォロジーの安定性、優れた加工性といった利点があります。一方で、精製方法が限られて純度を上げるのが困難で、電子材料としては低分子化合物より不利な傾向があります。
ドナーの改良
ドナー化合物の主な役割は、太陽光を吸収して電荷分離を発生させ、発生したホールを電極に輸送することです。有機薄膜太陽電池のドナー化合物として必要な条件は以下の3点です。
- 2eV未満の低バンドギャップ(幅広いスペクトルの太陽光を吸収するため)
- 高いキャリア移動度(効率的にホールを電極に輸送するため)
- 溶媒への高い溶解度(塗布製膜するため)
有機薄膜太陽電池の黎明期には、PPV系高分子が用いられてきました。
その後、ポリチオフェン系共役ポリマーが積極的に開発されました。特に、キャリア移動度、溶媒への溶解度、自己組織化による結晶性が高い化合物である、P3HTやPBTTTがドナー化合物として広く使用されました。
P3HTなど平面性チオフェン系ポリマーはキャリア移動度が高いため変換効率も高い傾向がありましたが、溶媒への溶解度やバンドギャップの狭さが不十分なことが課題でした。
2006年、新規ユニットのCPDT(シクロペンタジチオフェン)を持つPCPDTBTが発表されました[19]。これまではアルキル基を含めて平面性の高いチオフェン系化合物が高いキャリア移動度になるため好ましいと考えられていましたが、新しいコンセプトであるアルキル基が共役平面外方向に出ているCPDTユニットでもキャリア移動度が高いことが発見されました。平面外方向にアルキル基が出ることにより、CPDT系ポリマーは溶媒への溶解度が高くなります。PCPDTBTは、ドナーユニットのCPDTとアクセプターユニットのBT(ベンゾチアジアゾール)を繰り返し単位として有しており、約1.46 eVと低バンドギャップ化が達成され、300〜850nmの光を吸収します。
2009年には、新しい低バンドギャップポリマーPBTシリーズが発表されました。初期のPBT1はPC71BMと組み合わせて使用した場合の変換効率が5.6%[20]、PBT7とPC71BMを使用した場合の変換効率は9.2%[21]という高い変換効率実現しました。
2014年には、新規ドナーポリマーPffBT4T-2ODが発表されました[22]。PffBT4T-2ODは、高い結晶性で適度なサイズのポリマードメインと良好なモルフォロジーを形成しました。長鎖分岐アルキル基がPffBT4T-2ODの結晶性、溶解性、キャリア移動度を最適化させています。PffBT4T-2ODはPC71BMと組み合わせて使用して10.8%の変換効率を達成しました。
太陽光のスペクトルは、主に400~1100nmの範囲で分布しています。一般に、フラーレン系アクセプターは太陽光スペクトルの範囲で吸収能力が弱いため、組み合わせるドナー化合物が太陽光を吸収する必要がありました。フラーレン系アクセプターに対してNFAは太陽光スペクトルの範囲で吸収能力が強いため、組み合わせるドナー化合物はNFAとずらした吸収を持てば相補的で理想的になります。
例えば、ドナー高分子のPBDB-T、フラーレンのPC71BM、非フラーレンアクセプター(NFA)のITICの吸収スペクトルを見ると、PC71BMはPBDB-T と重なっていますが、ITICはPBDB-T より長波長も吸収できるようずれており相補的になっています。その結果、PBDB-T/ITICは幅広い太陽光を吸収出来て変換効率11.21%となり、同じ条件のPBDB-T/PC71BMの変換効率7.45%より高くなります[13]。
その後、PBDB-Tを改良したPBDB-T-2FがY6の改良品と組み合わせて効率17.8%[23]を達成し、D18がY6と組み合わせて効率18.22%[24]を達成するなど、最適化検討が進められています。
3元系
「ドナー2種+アクセプター1種」、「ドナー1種+アクセプター2種」を使用し、より幅広く太陽光を吸収する試みで3元系有機薄膜太陽電池の開発がおこなわれています。例えば、D18-Cl:N3:PC61BM=1:1.4:0.1の配合比で、効率18.69%(認証効率18.1%)が記録されています[25]。
タンデム型
3元系と同様により幅広く太陽光を吸収する試みでタンデム型有機薄膜太陽電池の開発がおこなわれています。例えばPBTB-T-2F/GS-ISOとPBTB-T-2F/BPT-eC9のタンデム型有機薄膜太陽電池で20.27%が記録されています[26]。
まとめ
この記事では、有機薄膜太陽電池の活性層構造、アクセプター、ドナーのそれぞれの改良による変換効率の向上を化学的に説明しました。将来的には3元型やタンデム型のように複数の有機半導体で幅広く太陽光を吸収して変換効率を高めることが期待されます。
関連書籍
文献
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- [3] Appl. Phys. A 2003, 77, 623–626 (https://doi.org/10.1007/s00339-003-2182-9)
- [4] Science 1995, 270, 5243, 1789-1791 (https://doi.org/10.1126/science.270.5243.1789)
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- [8] Adv. Funct. Mater. 2011, 21, 746-755 (https://doi.org/10.1002/adfm.201001807)
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- [13] Adv. Mater., 2016, 28, 4734-4739 (https://doi.org/10.1002/adma.201600281)
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- [18] Adv. Mater., 2019, 31, 1902899 (https://doi.org/10.1002/adma.201902899)
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- [20] J. Am. Chem. Soc. 2009, 131, 1, 56–57 (https://doi.org/10.1021/ja808373p)
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- [26] Joule 2022, 6, 171-184 (https://doi.org/10.1016/j.joule.2021.12.017)