トリケミカル研究所は先端半導体製造に必要な化学材料を多品種少量生産する化学メーカーです。大手が参入しづらいニッチ製品の少量多品種生産に強みを持っています。株価予想としては計算上の平均値3,172円、最大値7,296円です(記事更新時点で)。
トリケミカル研究所(銘柄コード:4369)は日経半導体株指数の構成銘柄です。
半導体Jobエージェントは、半導体業界に特化したプロのエージェントがサポートする
半導体業界専門の転職・就職支援サービスです。
半導体業界では工場や人材への投資が活発化し、年収は高水準。
登録・利用は完全無料! まずは登録する >> 半導体Jobエージェント
トリケミカル研究所の企業データ
トリケミカル研究所は1978年の創業以来、電子電機工業用の高純度化学薬品の開発・製造してきました。顧客である半導体メーカーの近くで製造するため、韓国と台湾にも工場を持っています。
売上高 | 138億円 |
営業利益 | 35億円 |
営業利益率 | 25.3% |
ROE | 20.5% |
自己資本比率 | 85.2% |
従業員数 | 連結256人 |
平均年齢 | 34.7歳 |
平均年間給与 | 765万円 |
トリケミカル研究所の事業分野
トリケミカル研究所は売り上げのほとんどを半導体用化学薬品が占めています。光ファイバーや太陽電池用途の化学薬品も製造していますが、それらの割合は低いです。
トリケミカル研究所の特徴・強み
ニッチ市場で競合がいない
トリケミカル研究所は先端半導体製造工程で使われる高機能化学品の分野において、少量で高付加価値の商品をターゲットにしています。大手はボリュームゾーンしかやらないため、競合がいないのが強みです。競合がいないため、トリケミカル研究所は少量多品種の新規素材を手がけて高いシェアを持ち、高い利益率を出しています。
技術力が高い
高性能半導体の製造に使用される化学薬品は、高純度で安定した品質であることが求められます。トリケミカル研究所はニッチ市場を独占しているため、世界でトリケミカル研究所にしか製造できない商品領域があります。この領域に特化し、顧客である半導体メーカーから一番初めに最先端の案件が持ち込まれる存在になることで、技術力を維持し続けています。あとから他社が参入しようとしても開発や製造の難易度が高いです。
トリケミカル研究所の業績推移・将来性
トリケミカル研究所は半導体市況の影響を強く受けます。2010年台後半以降は業績が安定していましたが、2024年1月決算では主にメモリ不況の影響を受け売上、利益とも前期比大幅減となりました。近年の営業利益率は20%台後半と高いものの、半導体市況次第で不安定な面もあります。
売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 当期純利益 | ROE | 自己資本比率 | 株主資本 | 1株配当 | |
2008年度 | 3,240 | 371 | 11% | 151 | 6% | 59% | 2,410 | |
2009年度 | 2,400 | -131 | -5% | -153 | – | 55% | 2,210 | |
2010年度 | 3,190 | 236 | 7% | 155 | 7% | 58% | 2,360 | 1 |
2011年度 | 4,020 | 322 | 8% | 182 | 7% | 57% | 2,530 | 1 |
2012年度 | 3,220 | 40 | 1% | 16 | 1% | 57% | 2,410 | – |
2013年度 | 3,360 | 47 | 1% | 68 | 3% | 60% | 2,490 | 1 |
2014年度 | 4,100 | 351 | 9% | 361 | 12% | 56% | 2,910 | 2 |
2015年度 | 4,960 | 722 | 15% | 473 | 14% | 56% | 3,370 | 3 |
2016年度 | 5,470 | 977 | 18% | 767 | 19% | 58% | 4,070 | 4 |
2017年度 | 6,450 | 1,600 | 25% | 1,150 | 23% | 56% | 5,090 | 5 |
2018年度 | 7,790 | 2,150 | 28% | 2,270 | 32% | 63% | 7,070 | 11 |
2019年度 | 8,270 | 2,330 | 28% | 2,940 | 31% | 63% | 9,660 | 15 |
2020年度 | 9,800 | 2,690 | 27% | 3,380 | 27% | 63% | 12,600 | 17 |
2021年度 | 11,600 | 2,980 | 26% | 4,100 | 19% | 75% | 21,100 | 20 |
2022年度 | 13,800 | 3,500 | 25% | 4,830 | 19% | 81% | 25,300 | 30 |
2023年度 | 11,200 | 1,950 | 17% | 2,470 | 9% | 87% | 26,800 | 30 |
2024年3月、トリケミカル研究所は中期経営計画(2024年2月~2027年1月)を発表しました。トリケミカル研究所は半導体製造用化学化合物の生産開発能力の向上のため、国内新工場(南アルプス事業所)を2026年1月期に立ち上げ、新規エッチング材料等を生産する計画です。その結果、2027年度は2024年度と比較して、売上高で2倍、営業利益で3倍を計画しています。
将来の見通しに自信があるための投資決断と考えられます
トリケミカル研究所の株価予想
トリケミカル研究所の過去5年のPERレンジは、最小値11.1、平均値26.0、最大値59.8でした。EPS(1年後アナリスト予想)は122.0円です。
株価 = PER x EPS
PER:株価収益率、EPS:一株当たり当期純利益
上記の関係式から、株価予想は、最小値1,354円、平均値3,172円、最大値7,296円です(記事更新時点で)。
半導体Jobエージェントは、半導体業界に特化したプロのエージェントがサポートする
半導体業界専門の転職・就職支援サービスです。
半導体業界では工場や人材への投資が活発化し、年収は高水準。
登録・利用は完全無料! まずは登録する >> 半導体Jobエージェント