東洋合成の売り上げの約60%は半導体材料の原料のため、半導体業界の成長の恩恵を受ける企業です。東洋合成は半導体材料のフォトレジストの原料で、世界シェア7割でNo.1のメーカーです。株価予想としては計算上の平均値11,446円です(記事更新時点で)。
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東洋合成の企業データ
東洋合成工業の創業は1954年、医薬品用化学製品の製造・精製からはじまりました。
1960年代、輸入品に代わって多量に製造されるようになった石油化学品を原料とし、それを化学変化させて塗料原料、農業原料、合成樹脂添加剤を合成する技術開発を進め、様々な化学反応技術を取得ました。
1970年代、日本の産業は急速に電子デバイス産業へとシフトをはじめました。電子製品に含まれる半導体製造に欠かせないフォトレジストは感光性の樹脂を溶剤で溶かした溶液です。東洋合成は、この感光材の研究開発に取り組み、感光剤では世界シェア7割でNo.1になりました。
売上高 | 3,415億円 |
営業利益 | 497億円 |
営業利益率 | 14.5% |
ROE | 21.4% |
自己資本比率 | 37.1% |
従業員数 | 889人 |
平均年齢 | 36.4歳 |
平均年間給与 | 694万円 |
東洋合成の事業分野
東洋合成は売上の約60%が感光材事業、約40%が化成品事業です。
- 感光材事業:半導体用感光剤で世界シェア7割でNo.1です。
- 化成品事業:電子材料分野や香料材料分野向けの高純度な、アルコール、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、エステル、エーテル類が主な製品です。
感光材とは、半導体製造に使用するフォトレジストの構成成分です。半導体の微細構造を作成するために使用されるフォトレジストは、感光剤+樹脂+高純度溶媒+添加剤の混合物です。東洋合成では感光剤、樹脂、高純度溶媒を製造しています。
東洋合成の特徴・強み
感光材シェアNo.1
半導体材料は品質管理が厳しいことで有名です。東洋合成は多くのフォトレジストメーカーを顧客に持ち、性能と品質が信頼されています。
競合相手が少ない
感光剤は合成や品質管理に高い技術を求められます。その結果、参入障壁があり競合相手が少ないです。主な競合はダイトーケミックスです。
半導体の成長とともに成長
東洋合成は半導体に欠かせない材料を供給する化学メーカーであり、半導体の成長とともに成長します。
東洋合成の業績推移・将来性
東洋合成は2009年のリーマンショックだけでなく、何回か赤字を経験しています。しかし2010年代後半以降は業績が安定し、さらに営業利益率が右肩上がりで成長しています。東洋合成の売り上げの約60%は半導体材料の原料のため、半導体業界の成長の恩恵を受けています。
売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 当期純利益 | ROE | 自己資本比率 | 株主資本 | 1株配当 | |
2008年度 | 15,000 | 474 | 3% | 159 | 2% | 31% | 8,320 | |
2009年度 | 12,200 | -673 | -6% | -964 | – | 29% | 7,230 | |
2010年度 | 12,400 | -1,050 | -8% | -1,350 | – | 26% | 5,880 | |
2011年度 | 14,800 | 976 | 7% | 421 | 7% | 28% | 6,230 | 3 |
2012年度 | 14,000 | 641 | 5% | 385 | 6% | 25% | 6,570 | 6 |
2013年度 | 14,100 | 272 | 2% | 43 | 1% | 22% | 6,560 | 6 |
2014年度 | 14,900 | -444 | -3% | -673 | – | 20% | 5,860 | – |
2015年度 | 16,900 | 507 | 3% | 540 | 8% | 23% | 6,470 | 12 |
2016年度 | 17,900 | 966 | 5% | 468 | 7% | 24% | 6,800 | 10 |
2017年度 | 18,200 | 527 | 3% | 233 | 3% | 25% | 6,960 | 10 |
2018年度 | 20,500 | 1,300 | 6% | 863 | 11% | 26% | 7,740 | 10 |
2019年度 | 23,000 | 1,560 | 7% | 1,170 | 13% | 24% | 8,830 | 10 |
2020年度 | 24,500 | 2,180 | 9% | 1,850 | 18% | 27% | 10,600 | 20 |
2021年度 | 27,200 | 2,940 | 11% | 2,350 | 18% | 29% | 12,800 | 20 |
2022年度 | 33,100 | 4,620 | 14% | 3,460 | 22% | 34% | 16,000 | 30 |
2023年度 | 34,200 | 4,970 | 15% | 3,830 | 19% | 38% | 19,600 | 40 |
東洋合成の株価予想
東洋合成の過去5年のPERレンジは、最小値7.7、平均値34.8、最大値91.3でした。EPS(1年後アナリスト予想)は328.9円です。
株価 = PER x EPS
PER:株価収益率、EPS:一株当たり当期純利益
上記の関係式から、株価予想は、最小値2,533円、平均値11,446円、最大値30,028円です(記事更新時点で)。
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